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東京海上日動の自動車保険制度改定の背景

大手損害保険会社の東京海上日動の自動車保険は2013年度10月に自動車保険を改定しています。収支残高と収支残率の推移は以下の通りです。(この情報はディスクロージャーされています。)
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東京海上日動は、2008年以降自動車保険の収支でいうと赤字が続いています。
2008年 △101億円   収支残率 △1.1%
2009年 △126億円        △1.5%
2010年 △255億円        △3.0%
2011年 △255億円        △2.9%

この4年間をみると、2012年1月改定で保険料水準の引き上げを行ったようですが、その前年度の収支残額は△255億円であり、自動車保険分野の安定運営に必要な収支状況ではないことがわかります。保険料の平均単価は、若年層の人口減少に伴う運転年齢条件の高め設定(35歳以上など)、車両のコンパクト化(自家用軽四輪乗用車の構成比UP)などによって、年間6万円弱から5万9000円と下がってきています。

逆に、契約1件当たりの支払保険金は、保険事故件数の増加(2008年度629万件⇒2011年度661万件と約5%増加)、支払い保険金単価の上昇(2008年度100として2011年度対物賠償責任保険104、車両保険101)によって増加しています。
これをもっと細かく見ると、高速道路の交通量増加(2008年約840万台⇒2011年度900万台超)、事故発生時の運転者年齢の高齢化(50~59才の年齢層を100とした場合、49才以下は99、60~69才110、70才以上142…2012年度実績)といった要因が背景にあります。

東京海上日動も経営努力として、事業経費(事業費)削減に取り組んでいますが、未だ自動車保険事業の安定運営には至っていません。こういった背景から保険料を見直すことに至ったわけです。

主力のトータルアシスト(TA)契約(自家用8車種が対象)については、前年契約に比較して、保険料UPとなる契約が約66%、引下げとなる契約が約34%といった予測になっています。UPする契約のほとんどが年間3,000円以内だといわれています。(無事故で、等級進行を前提として計算)

保険料改定の概要としては、前契約の平均をとると、前年比約1.9%UPとなります。(等級進行を前提で計算)用途車種でいうと自家用軽四輪乗用車の契約、車両保険では免責金額の無い(免責0万円)契約は、他の契約に比べて相対的に保険料をUPさせています。また運転年齢条件で「年齢問わず(全年齢)」補償については保険料引き上げ幅を抑えています。事業用を念頭に置いた「フリート契約」の自動車保険料については、個人保険(ノンフリート契約)よりも相対的に上げ幅を抑えています。

こういった中でも契約者へのサービス充実を忘れてはなりません。1つはモバイルエージェント機能拡大です。今まで無かった機能を追加しました。東京海上日動専用のアプリを契約者のスマ―トフォンにダウンロードしておけば、
「事故が起きた」
「故障・トラブル」
「事故の写真を撮る」
といったアイコンを設定しておいて、事故現場での対応がスムーズにできるようになっています。

一括見積りを取ると保険料を安く抑えるだけではなく必要な補償の付いた保険を再確認できます。
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